新年度
9月から新年度が始まって1ヶ月経ちました。
モンゴルはすっかり紅葉しています。…というより氷点下の日もあって寒い!
2ヶ月半も夏休みがあったので、サザエさん症候群がすごかったのですが、いざ授業が始まるとなんだかんだで楽しくやっています。
そういえば久しぶりに学校に行ったら看板がつけられていました。しかもライトアップします。笑
今さらですが私の配属先、日本語だと「知性の時代統合学校」かな。(和訳しっくりこない笑)
9/1に入学式と始業式が町の広場で行われました。私の町は全部で3つの学校があるのですが、3校合同で行われました。日本の「式」のような引き締まった雰囲気ではなく、「新年度おめでとう!」と挨拶をし、お祭りのような賑やかな雰囲気でした。生徒達のパフォーマンスがあったり、花束を贈りあったりして、これはこれで面白かったです。かなり遅れて来たり、スーパーにお菓子を買いに行ったり、もしかして自由参加だった?
さあ、ここからが大変。
新年度1日目。「えー時間割できてないの?!」
新年度2日目。「この時間割、仮のやつ?!」
新年度3日目。「これほんとに最新版の時間割?」
新年度4日目。「………。(悟りの境地)」
こんな感じで時間割が毎日(いや、数時間おき?)更新されていました。
これによって何がおきるかというと、授業のダブルブッキングです。時間割通りに教室へ向かうと、既に他教科の先生がいます。「あれ、次あなたが授業なの?」「え、私間違ってる?」
ということになり、一緒に時間割を確認するために教室を出て掲示板へ。(もちろん始業チャイム鳴ってます)すると掲示板の前にはほかの先生達も大勢います。この状況を一言でいうならカオス。あーだこーだ言っているのを、私は一歩下がったところで心を無にして眺めていました。
ちなみに「心を無にする」これはストレスを感じないためにすごく大事だなと最近感じていることです。
というわけで1週目は時間割が決まっていない&教科書が配布されていなくて全く授業になりませんでした。が、少し身長が伸びた(気がする)子や、歯が生えてきた子、私を見るなり駆け寄ってきた子達に元気をもらっていました。
あ、そういえば。少しずつ授業も回りだしたと思っていたら風邪を引きました。9月に入って2回目です(笑)
だって20年以上生きてきて、9月に氷点下なんて経験したことないし…。そりゃ体もびっくりして当然。喉痛いし鼻水とくしゃみが止まらない!
みなさんも風邪にはお気をつけを〜。
【今日のモンゴル語】
Ханиад хүрсэн ハニャード フルスン
(風邪ひいた)
草原マラソン大会
毎年、モンゴルの大草原で開催されている国際草原マラソン大会に参加しました。
人生初めてのマラソン大会。モンゴルでマラソンデビュー!3km,5km,10km,ハーフ…私は10kmでエントリーしました。
協力隊の先輩や、いつもお世話になっているJICAスタッフの方々(なんと所長まで!)もエントリーされていました。
ゴロウ(3),ホユル(2),ネグ(1),スタート!
どこまでも広がる草原にパワーをもらいながら気持ちよく走ることができました。
疲れて顔を上げるとこの景色。最高じゃないですか?
でも、草原なので道はでこぼこ、ぬかるみ、家畜の糞(たぶんいくつか踏んだと思う笑)…おまけに標高が1350mで空気が気持ち薄い…。
しんどーい!!って思いながらも道無き道をただただ進み続けると、ゴールでたくさんの人が迎えてくれました。遅い人の特権です。
そしてこの達成感!ドーパミン?エンドルフィン?快楽物質出まくりでした。
たこ焼き屋さんがあったのでもちろん購入。紅しょうが、タコ、かつお節、はぁ〜最高。
そして優勝した人への景品がこちら。
なんともモンゴルらしい!
大会後の草原パーティーでの1杯は最高でした!
青い空。緑の草原。金色のビール。絵に書いたようなインスタ映え。
開会式で「記録より記憶に残る大会へ」と仰られていましたが、まさにその通りだなと思いました。
ただ、悔しいことがひとつだけ。10km走った所長(恐らく母と同世代)より遅かったこと。最初、心の中で(所長10km大丈夫かな…)と勝手に心配していたのが恥ずかしくなりました。所長すみません。
来年の目標はもちろん、所長より早くゴールすることです。失礼を承知で、所長!来年も挑ませてくたさい!!
(来年所長がハーフでエントリーなさったらどうしよう笑)
【今日のモンゴル語】
Баас гишгэсэн. バース ギシュゲセン
(💩踏んだ)
フブスグル湖旅行
Сайн байна уу?
みなさんこんにちは!
今回はフブスグル湖旅行についてです。
8月上旬、2泊3日でフブスグル湖へ行きました。想像以上に素敵な場所だったので、写真多めです。笑
【フブスグル湖って?】
地図上部の赤丸の場所にあります。世界第2位の透明度を持つ湖で、透明度がなんと最大20m!そのまま飲めるレベルの綺麗な水です。「モンゴルのスイス」と言われるほどの美しい景観が特徴です。南北に140kmもあり、モンゴル人が「海」と呼ぶのも納得です。(面積は琵琶湖の4倍!)民族語とモンゴル語で「青い水の湖」という意味だそうです。
出発!フブスグル湖に向かってどこまでも続く道をひたすら走ります。
たまにこういうのもあったり…。クラクション鳴らしたら牛に睨まれてしまいました!笑
トナカイを放牧しているツァータン族を訪問。
私は初めてトナカイを見ました!角にも血が通っているので温かかったです。子供トナカイかわいい!
モンゴルでクルージングができるなんて!安心の日本製でブンブン飛ばしました。
そして途中にあった崖の山を少し散策。どこまでも水なので海と錯覚しそうでした。
水の綺麗さが伝わってきますね!
カモメもたくさん。
「ここほんとに内陸国?!」と思ってしまう写真が撮れました。
今回宿泊したゲルキャンプです。
とても美しい日の出を見ることができました!
標高が高く、8月でも朝夕は寒いので、薪ストーブで暖を取りました。
2日目は、湖畔や山道を馬に乗ってお散歩したり、服着たまま泳いだり、のんびり過ごしました。
ほんとに海のよう。
服着たまま全身びしょ濡れになって遊んだので、お昼ご飯を食べながら乾かしました。
歩いているとヤクとすれ違いました。
いよいよ帰路。
ここは北緯50°東経100°ぴったりの場所だそう!思いがけずでびっくりです。
今回の旅行で学んだこと。
乗馬(内蔵シャッフル)×水泳(内蔵冷却)=お腹を下します…泣
改めて、日本に住んでいたらできない経験をたくさんさせてもらってるなぁと感じました。
南ゴビ旅行
Сайн уу? Сонин сайхан юу байна?
(こんにちは。最近どう?)
日本は猛暑真っ盛りだと思いますが、モンゴルはコスモスも咲いて、もう秋の気配を感じます。
7月上旬、4泊5日で南ゴビへ旅行に行きました。
ゴビと聞いて何が思い浮かびますか?
(イメージ画像)
ほとんどの人がこんな砂漠をイメージするのではないでしょうか。私もその1人です。笑
ところが…!砂漠以外にも見どころ、絶景がありました!ゴビ砂漠だけではない、素晴らしい絶景をお伝えしていきます。
※ちょっと豆知識。
日本では「ゴビ砂漠」という名称で親しまれていますが、ゴビはモンゴル語で「砂漠」という意味なので、ゴビ砂漠は「砂漠砂漠」という意味になってしまいます。
【南ゴビってどこ?】
赤線のところ。ウランバートルから南へ約600km。モンゴルの最南端にある県でもう少し行けば中国。
ウランバートルから車で向かいました。舗装されたりされなかったりの道を1日中移動するので、ちょこちょこ休憩を挟みつつ。
ゲルキャンプに宿泊。
ベッドのみの簡易的な構造です。
翌朝、ラクダが(頼んでないけど)モーニングコールをしてくれて目が覚め、朝日を待ちます。
フォトジェニックかと思いきや、強風でラクダの毛がなびきすぎてそうでもなかった。笑
ヨリーンアム渓谷(モンゴル語で鷲の谷)に行きました。
乗馬でお散歩。ここは標高2,200mくらいで涼しく、日光に当たらない所は氷が残っていました。
ラクダ乗り体験。
1時間くらいのせてもらいました。モンゴルはフタツコブラクダなので、安定感はありますが、ラクダが硬すぎてお尻が痛くなりました。
そしていよいよ砂丘!
砂がサラサラなので、足がどんどんはまってしまい、全然進めません。そり滑りをするためにそりを引きずりながら頑張りました!
そして頂上からの景色は…
これぞゴビ!自分の足で登って見る景色は格別でした。月並みですが、自然は大きいなあ〜人間なんてちっぽけで叶わないなあ〜なんて思いました。
そり滑りは思いの外スピードが出過ぎて恐怖でした…笑
夕暮れ時に同期が青春ポーズ始めたのでパシャリ。
翌日はバヤンザグ(モンゴル語で、ザグという植物が豊かにあるという意味)に行きました。
ここは恐竜の卵が世界で最初に見つかったことでも知られています。本当に広くて壮大で、圧巻されました!
そして夜しか営業していない遊園地へ。
観覧車は隣のゴンドラと会話できちゃうというスリリングな構造でした。笑
オマケ。
地方を移動する時あるあるの図。動物達が道路を横断するのでクラクションを鳴らして急かします。
今回が初めてのモンゴル旅行でしたが、お風呂が3日間無かったり寝袋生活で、正直大変なこともありました。ですがモンゴル人が夏になると旅行しまくる理由がわかったような気がします。гоё(ゴイ、素敵の意味)な景色が待っています!これからもモンゴルの絶景を自分の足で行って自分の目で見て、知って、モンゴルをもっと好きになりたいと思いました。
ピアノサークル始めました。
冷やし中華みたいなタイトル…(笑)モンゴルでも緑が増え、ようやく夏を感じられるようになり、早くも夏休みが始まりました。
実は配属先の学校から強く要望されていたピアノサークルを数週間前に立ち上げ、少しずつ軌道に乗り始めました。
活動で色々と試行錯誤している中、新しいことを始めるのはエネルギーも要るし、面倒なことも正直多くて、実は消極的でした。(そしてパートナーの音楽の先生は口は達者なのに一切手伝ってくれないタイプ笑)
でも子供たちは「いつピアノ始まるの?!」と心待ちにしてくれていたので、環境を整えて教材を作って、ようやく開始することができました。
まぁこれが楽しいったらなんの!
子供たちはやる気満々&真面目、私もストレスフリーで楽しくのんびりやっています。
今は指トレ&楽譜の読み方等の基本的な楽典をこちらの教材を使って学んでいます。
この教材を選んだ理由は2つ。1つは、単純に昔これを使って教えていたから。もう1つは、各曲の側にイラストが描かれているので、言葉でちゃんとコミュニケーションが取れない私にとってわかりやすくイメージを伝えられるかなと思ったから。こんな感じ。
私のハードモード真っ只中なモンゴル語に対して、この子達から「You can speak in English. We understand.」って言われました(笑)でも私の英語力は中2くらいで止まっているので、どっちにしても頭はフル回転。拙い英語を汲み取って、モンゴル語でなんて言うかまで教えてくれるし、ありがたいです。
学年末試験や出張と重なり、今は週2コマの開講ですが、ゆくゆくは週5コマ程度に増やしたいと考えています。
リコーダー大会
リコーダーのコンクールがありました。(直訳すると「第4回全国リコーダー音楽コンクール2019」といったところでしょうか)
大会2日前から音楽の授業は無くなり、1日中練習をするという熱の入りっぷり!
3日前の夜に新しい曲を渡されて、いやいや、いくらなんでも…と思いましたが、追い込まれないとモチベーションが上がらないのは私も一緒か、とも思ったり。笑
そんなこんなで迎えた当日。5:00出発。前日に雪が降り、暗闇の中、20cmほど積もった雪をザックザクとかき分けながら集合場所へ。雪が積もると歩道と車道の段差がわからなくて怖かった〜。
5:00出発の予定が、全員揃って出発したのは6:15でした。余裕で間に合ったし6:00集合で良かったんじゃ…?笑
道中の景色はずっとこんな感じで、今が5月ということを忘れてしまいそうな雪景色!ゲレンデみたい〜と思いきや、牛さんや馬さんがお散歩していてモンゴルらしさが出ています。寒そう!
バスの中ではずっと子供たちが賑やかで、歌ったりお菓子食べたり、私のスマホの写真を見たり。
「みんな見て!これ先生の作った日本のご飯やって!」「これは先生の日本の部屋らしい!」「この人先生の弟やって!」その都度歓声が上がっていました。まだ朝早いのに元気すぎる…!
会場に到着。みんな衣装もメイクもばっちりで、意気込みが伝わってきます。
コンクールというよりは発表会のような雰囲気でした。ノリのいい曲の時はみんな手拍子をしたり、私語もまあまあ多かったり…(静かに、と書かれたプラカードを持ってホール内を歩くスタッフが何人かいました)
私たちの演奏も、ほぼ練習通りに終えることができました!(2日間しか練習してないとは思えない笑)そして演奏後の子供たちの自己評価が高いので、日本と少し違うな〜と感じました。
本番中の音で繋がっているあの独特の感覚、そして終わった時の安堵と喜びと達成感の共有。
そう、この言葉では味わえない感覚を味わいたくて私はずっと音楽をやっているんだなーと思い出させてくれました。特に今は言葉が通じないコミュニティにいるので、そういった感覚をより一層感じられたように思います。
審査部門ごとに結果発表があり、審査会議の間、なんとボーイスカウト(?)のお兄さん達が会場を盛り上げていました。爆音でダンスして、まるでディスコ。もちろん私も恥ずかしさを忘れて子供たちと一緒にフィーバーしました!
本番と本番の空き時間に近くのシャングリラモールに行きました。久しぶりの首都でテンションも上がっていて、欲望のままにスイーツばかり注文しました!
いやぁ〜満足満足!…とここまでは良かったのですが、程なくしてお腹はピーピーに。久しぶりの冷たいものにお腹がビックリしたのかな。うっ…あと1つ本番残ってるのに。
演奏中に(いろんな意味で)事故が起こらなくて良かった、本当に良かった。弾き終わってから走ってトイレに行きました。笑
結果発表。とにかく写真を撮りまくるので、長い長い。朝の10:00に始まって、結局終わったの21:00でした。残念ながら入賞はできませんでしたが、課題を見つけられたり、他校の演奏を聞いたり、名刺を配ったり…と、色々収穫があったので良かったです。
さぁあとはバスで帰るだけ!帰りのバスの中でも子供たちはめちゃめちゃ元気でした。1時間大合唱し、お菓子を食べ、ひたすら笑い…。
途中寄ったスーパーで、選んだアイスを片手に子供に冗談っぽく「ほんとはビール飲みたいけど先生おるからみんなと同じアイスにしとくわ!」って言ったら子供がどこかへ走って行き、しばらくして戻ってきて「ビール飲んでいいって先生言ってたよ!はい!ビール!ビール!」と。冗談やったのに、何だかほんとに飲みたくなってきた…。ということでビールを買って、子供たちのアイスとビールで乾杯!みんな1日ありがとう!おつかれさま!
日付も変わってしまい、寝ていたら、バスが動いていない感覚で目が覚めました。聞いてみると、「パンクした」と。え、なんだって?!しかも町まで残すところあと5kmちょいのところで。時計を見ると1:00。徐々に起き始めた子供たちに手遊びを教えてもらいながら気長に待っていました。そして初めて青空トイレならぬ暗闇雪原トイレも体験しました。雪が積もっている寒い深夜にズボンを下ろす日がくるなんて!笑 寒すぎ。。。
そんなこんなで無事にタイヤ交換が終わり、家に帰ったのは2:30でした。はぁ〜つっかれたー!!でも楽しかったので結果オーライ!
【今日のモンゴル語】
Дугуй хагарчихсан
(タイヤがパンクしちゃった)
もう二度と出合わないフレーズでありますように…。
日本=かわいそう?
音楽の授業で、故郷の自然を謳った曲を鑑賞しました。
先生は「日本はTSUNAMIや地震があって大変だけど、モンゴルは素晴らしい自然がたくさんありますよね。」という説明をしていました。
私は思わず、「そんなことないよ!日本も素敵な場所たくさんあるよ!」と言いたくなりました。悔しいような、行き場のないモヤモヤした気持ちだけが残ります。
恐らくその発言にはなんの悪気もありません。日本人の私が隣にいたから、同情の気持ちもあっての発言だったのかもしれません。それに今でも東日本大震災で苦しい思いをしている方がいるのも事実。
モヤモヤがおさまらず、しばらくぼーっと考えていました。
あれ…。私だって東北の人をかわいそうだと思っていたじゃん、ということを思い出しました。
大切な人、モノを失った人たち。
家に帰れない人たち。
一生癒えない傷を負った人たち。
確かにその事実だけをみれば「かわいそう」なのかもしれません。
海外協力隊は派遣前の70日間、2年間活動する上で必要となるスキルや知識を身につけるために訓練を受けます。私は福島県二本松市にあるJICA二本松訓練所(NTC)で70日間を過ごしました。その期間、地元の方々と触れ合う機会も何度かありました。
地元の方々と関わっていて思ったのは、決して「かわいそう」だけではないということ。笑顔、優しさ、癒し、気遣い…、たくさんいただきました。そして美味しいもの、絶景、素敵なものとたくさん出合いました。私の東北に対するイメージは変わりました。
そうか。私がかつて東北のことを何も知らず、ただ地震にだけフォーカスして「かわいそう」と思っていたように、モンゴル人も日本のことをかわいそうだと思っているのか…と気づきました。
(遠回しにだけど)かわいそうだと言われていろんな感情が沸いてきました。きっと震災の被害にあわれた方も、周りから大変、かわいそう、と思われることに対して、私のこの感情とは比にならないだろうけど、いろんな感情を抱いたのだと思います。「確かに大変だけど、それだけじゃないよ。素敵なものもたくさんあるよ。」と。
このモヤモヤとした感情をうまく文章にできないのがもどかしい。でも、この感情は海外に住まないと味わうことはありませんでした。何かを伝えたいわけではないけれど、感情の備忘録も兼ねてブログに書きました。
緑になるのはまだまだ先みたい。5月だけど最低気温はまだ氷点下。